ガンジス河沿いのヨガクラス風景

ご無沙汰しております。 うっかりドメイン更新を忘れてしまい数日間表示されなくなってしまいました。
ご心配おかけいたしました。
 
 このところインドでは世界最大級の祭りと呼ばれる「クンブメーラー」が先日終わったところです。インド中の出家者が半裸・全裸で大集結する大迫力のお祭りなのですが、コロナで中止になる可能性も有りかと囁かれていたところ、
ババジと呼ばれる出家者たちが「コロナであろうとクンブメーラーは必ず開催する。」と政府に抗議し、ババジを説得できなかったのか、インドの歴史的宗教行事として延期できない理由があったのか、結局ハリドワールで開催されました。


「kumbu mela 2021」で写真検索してみると、そりゃ感染広まるわ、という密集具合です。


ババジ達が密集する行事ですから、想定通り集団感染が起こり、私たちのすぐ身近に住む人まで何名も亡くなり、恐れを覚えるほどになりました。クンブメーラーの代表の尊師も感染して逝去されたとも聞き、リスクを背負いすぎた代償は大きすぎたと言えます。 


今日は真向かいのsant sewa アシュラムのマハラジまでコロナ感染し、持病を患っているため人工呼吸器が必要でデラドゥーンの病院まで搬送されました。

クンブメーラーの直後、外出規制が急に厳しくなりました。スタジオもしばらく閉鎖状態です。7月のサワンメーラーと呼ばれる行者達が徒歩でウッタラカンド州を巡礼する行事までは、重要なイベントもなく、結婚式も延期が相次いでいるようなので、私たちも自粛しながら落ち着くのを待つのみです。


ラクシュマンジュラ橋付近のガンジス河でのヨガ


最近のヨガクラスの参加者は、外国人は一人もいなくて全員インド人という、今までの構成比率がすっかり逆転していました。
 
今までヨガをすることがなかったインド人が、何を思ってヨガをしに、遠い州や都市からはるばる訪れていたのかは興味深いところです。


「自分は何をするのが最良なのか」
「今まで神を信じていなくて、祈祷も嫌いだったが、急に存在を知りたくなった。」

「ガンジス河で沐浴しなければ何も手がつかなくなったので、深夜にフライトを予約してきた」


と、新たな気質が目覚めたようです。
エンジニアの職を辞めて、求道のために剃髪して長期で滞在するインド人達にも出会いました。誰が先生で生徒か区別がつかないような、今まで見たことのないクラスの雰囲気。一定期間ヨガを学んだあと、実家に戻る選択肢はなく、ある人はコルカタのラーマクリシュナ寺院に居座るつもりで旅立ち、ある若夫婦は森林でサンニャーシーの生活に入ったり、インド人どうしちゃったの現象が起こっていたのです。
 
日ごろから両親との間で価値観の違いで重圧を感じていたり、身内の死に直面したことや、今回のコロナ危機で背負い込んでいたものがきっかけで、心が求めるほうへ向かおうと思ったようです。
 
答えを求めているところですが、彼・彼女たちの以前の生活の中にも自分のダルマ(法)や居場所があることを知り、舞い戻っていくことも選択肢として有ってもいいと思います。心が集中したものへ結果が伴い、苦楽の物差しも変わってくるものなので、在家でもやり方次第でいい方向へ行くと思うのですが、一度出家したいと思い始めたら気が済むまでブレーキかかりませんよね。


リシケシュは以前からサンニャーシー願望が強いインド人が集まりやすく、そういった人が訪れることが一段と増えました。

 
この1,2年は私自信も、インドで起こる身の回りの出来事にメンタルが枯れそうなことが続いていたのですが、最近出会ったインド人たちの探求心と真顔を見ていると、自分が失いたくないもの、守ろうとしているものはつまらない物なのかなと思えてきます。
 
当分スクールも閉鎖なので、部屋やスタジオの荷物を片づけたり、学習用動画を作ったりしています。またインド近況もあわせてレポートします。