ラクシュマンジュラ橋が閉鎖中につき、渡し船運航のお知らせ

 ラクシュマンジュラ橋が老朽化のため、橋の架け替え工事が始まっていたことを以前お伝えしました。一時閉鎖していた時期もあったのですが、地元住民や観光客には欠かせない生活インフラのため、数日後に再び通行が可能になっていました。

ところが先日3連休中に大勢のインド人観光客が橋を訪れ、小柄な人なら体が浮いてしまうほど込み入っていた動画をあるインド人がSNSに投稿し、政府に安全面のクレームを訴えたことにより、翌日から橋が完全に閉鎖されることになりました。

建設関係の技士によると、今の状態が危険であることは繰り返し述べられていましたが、今日はボートに乗りながら真横の位置から橋を眺めて見て、ワイヤーが外れて垂れ下がっている箇所が素人目にもわかるほどで、道理で最近よく橋が揺れていたのが気のせいではないと分かりました。

来年の7月頃に新しい橋が架け替えられる予定で、完成図のイメージ写真では吊り橋ではなく、重々しく長く伸びた黒いシヴァ・リンガがタポヴァンとラクシュマンジュラを結んでいました。


 


上の動画は、ニュースで放送されていた部分です。橋の地元で露店商売をしていた人たちへのインタビューもありました。「コロナで収入がなくなって、最近徐々に観光客が増えてきて希望がわいてきたところに橋の閉鎖は絶望的。早く橋を建設して」というような意見が目立っていました。「まだ50年は大丈夫なのに」とインタビューに答えている強気なお爺さんもいました。流石にそれはちょっと…ですね。


現在工事中のラクシュマンジュラ

 橋が閉鎖した翌日、政府関係者と地元住民の緊急ミーティングが行われました。私たちのスクールの代表も参加し、以前から運航している渡し船の発着便数を増やすことと、運賃を安くすることを要望しました。現在は乗船客の人数に応じて船の発着が朝9時から夕方6時まで絶えず往来していますので、移動の心配は和らぎました。

ただ、6月ぐらいから数か月続く雨期は、増水と濁流で警報が出るので、乗船は難しくなりそうです。この時期にリシケシュを訪れる予定の方は、ラーマジュラ橋を渡ってからラクシュマンジュラエリアにお越しください。


Sant Sewa アシュラム前の船乗場。


サッチャーダーム アシュラム前の船乗場(タポヴァン側)

 こんなインドの山奥で、日本企業のTOHATSUの船外機が活躍していることに、驚きと嬉しさを感じました。電化製品や原付バイクなど日本製の品質の良さ、モノ作りの凄さは、インドに住み始めてから有難みが増しています。



Sant Sewa アシュラム前の乗船場にある看板(写真上)に書いてある内容は、

楽しい乗船へ ようこそ

(以下)注意してくださいね。

モーターボートのチケットはカウンターで買いましょう。

ボートの中で他の者に乗船料は払わないように。

チケットを買わずに乗船したら、運賃の10倍の料金が請求されます。

お願いですから、協力してください。

ここでは水深が深いため沐浴しないように願います。


乗船料は片道50ルピーで、ローカルの住人は無料です。ただし、7,8人の有料チケットを購入した乗客がいる場合、ローカルは2人まで乗れるそうですが、このあたりの厳格はルールはなく裁量です。

沐浴したらダメですよ、と書いてあっても、このエリアが一番沐浴している人が多いのも事実です。多くのインド人の旅人はガンガーの沐浴と、ペットボトルにガンガーの水を汲んで持ち帰ることが目的でもあります。しかし、毎年多くのインド人が沐浴中に河に流されて行方不明になっているので、沖のほうへ入りすぎないようにご注意ください。

ゆっくり流れているように見える河は思っている以上に流れが速く、流される間に岩にぶつかって致命傷になるケースもあります。

全身潜ってみたい方は、Sant Sewa アシュラム隣の、Omkarananda アシュラム前のガートなど、手で捕まる縄が設置されているガートも何か所かあるので、いくつかガートをあたってみてください。