インドの多くの学校の朝礼でお祈りで唱えられている”カラーグレー・ヴァサテー・ラクシュミー”から始まるマントラについての紹介です。
このマントラの特徴は、唱えながら両手の平を胸の高さに固定し、その手のひらを見ながら唱えることです。4歳、5歳からこのお祈りを学校で毎朝行い、成人した後も家庭の神棚でお祈りされる姿を見かけます。
手の平を見ながら唱えることの意味は、私たちが自信を持って自分の行いをするべきであるということです。 人生において富、幸福、知識を得ることができるように、そのような行いを神に祈ります。
私たちの行いは常に神へ捧げるためにあり、私たちの手で悪い仕事が起こってはならず、他の人を助けるために常に手を差し伸べるべきです。
そうすることで、純粋に高潔な仕事をするよう私たちにインスピレーションを与え、依存せずに勤勉に働いて生計を立てていくという感覚も生みだすとされます。
経典のお話によると、
手の指先に富をもたらすラクシュミー女神が内在し、手の平の中央には学芸のサラスヴァティ女神、手の平の下部には最高神ブラフマーやゴーヴィンダ(クリシュナ)、ヴィシュヌ神が宿ると考えられています。
私たちは起床時に希望や熱意をもって起きることを本能的に望んでいて、それが小さな目標であっても達成することに幸せを感じます。そのような希望を持った心の状態で、朝の祈りの時間に手の平を見ることは自分の手の中に宿る神をティールタ(参拝・巡礼)することを意味し、その者に運と力をもたらすとされます。
このマントラは起床時にベッドから降りて床に足を置く前に唱える人もいます。母なる大地の神に、自分の足を床に付けることにお詫びする意味があります。
कराग्रे वसते लक्ष्मी
करमध्ये सरस्वती
करमूले तु गोविन्दः
प्रभाते कर दर्शनम ॥ १ ॥
karaagre vasate lakshmi
karamadhye sarasvatii
karamoole tu govindah
prabhaate kara darshanam
カラーグレー (手の平の上部、指先に)
ヴァサテー (住んでいる)
ラクシュミー (ラクシュミー女神)
カラマーデャェ― (手のひらの中央に)
サラスワティ― (サラスワティ女神がいます)
サラスワティ― (サラスワティ女神がいます)
カラムーレー トゥ ゴーヴィンダハ
(手の平の根本にはゴーヴィンダがいます)
プラバーテー (早朝に)
カラ ダルシャナム(手の中にいる神に参拝しなさい。 )
カラ ダルシャナム(手の中にいる神に参拝しなさい。 )
समुद्रवसने देवि पर्वतस्तनमण्डले।
विष्णुपत्नि नमस्तुभ्यं पादस्पर्शं क्षमस्वमे ॥ २ ॥
samudravasane devi parvata-stana-mannddale
vishnupatni namastubhyan paada-sparsham kssamasva-me
サムドラヴァサネー デーヴィー パルヴァスタナマンダレー
विष्णुपत्नि नमस्तुभ्यं पादस्पर्शं क्षमस्वमे ॥ २ ॥
samudravasane devi parvata-stana-mannddale
vishnupatni namastubhyan paada-sparsham kssamasva-me
サムドラヴァサネー デーヴィー パルヴァスタナマンダレー
(海を衣とし、山々を胸にまとった大地・地球の女神よ)
ビシュヌパトニ― ナマストゥビャン
(おお、ヴィシュヌ神の妻よ、あなたに挨拶します )
パーダスパルシャン クシャマスヴァメ―
(あなたの神聖な体である地球を足で踏むことをお許しください)